KOPI BALI Om Kusuma はインドネシアのPT.Tilta Djaja社(1920年創業)を本社とする企業で、インドネシアではコーヒー農園、インスタントコーヒー加工工場、カフェ、ホテルなどを多角的に経営しています。
KOPI BALIはPT.Tilta Djaja社の韓国支社として2013年に設立され、現在では韓国のソウルを中心に約20店舗のカフェチェーン店、焙煎工場、コーヒープラントを経営するグループ会社となりました。
KOPI BALI Om Kusuma Japan代表挨拶
タンバカンコーヒー農場 前CEO(左)、現CEO(中央)との会食
株式会社コピバリジャパンのホームページをご覧頂き、誠にありがとうございます。
KOPI BALIと私の出会いについて、皆さまに知っていただけたらと思い、ここに書き記させていただきます。
私とKOPI BALI Om Kusuma(コピバリ オンクスマ)の出会いは2019年9月、韓国の大学へ留学した際のことでした。
当時の私はコーヒーは嫌いではありませんでしたが、紅茶かコーヒーであれば紅茶を選ぶ人間でした。
留学して早々、留学先の延世大学の近くあったKOPI BALI延世大学前店を知り合いに紹介してもらい、そこで毎日KOPI BALIのコーヒーを飲みながら夜まで勉強し、時折店長に食事に連れて行ってもらうこともありました。
そうした日々を送る中、KOPI BALIの社長が視察で来店し、店長の紹介で少しだけお話をさせてもらう機会がありました。
私の何気ない一言が社長にとって非常に面白かったらしく、連絡先を交換し、食事を共にさせてもらい、当時13店舗あったKOPI BALIのカフェ視察に同行するようにもなりました。
KOPI BALIでは直営店とフランチャイズ店があり、フランチャイズ契約をする場合、タンバカンコーヒー農場での現地研修も含め、KOPI BALIが所有するコーヒーアカデミーで1年間KOPI BALIのコーヒーや焙煎、エスプレッソマシンの使い方やハンドドリップについて学ばなければなりません。
私は授業後や休日は社長からそれらについて学び、(何故か)財閥の会長との会談にも同行するなど、コーヒーについての知識と少しの経営についての知識を着実に増やしていきました。
そして私が1年の留学を終え帰国する前、社長から「日本人にもKOPI BALIのコーヒーを知ってもらいたい。日本は江戸時代からコーヒーを飲んでいる国で、軍事政権時代にコーヒーが入ってきた韓国よりもはるかにコーヒーに対する理解も技術も持っている。一緒に日本市場の開拓をしてみないか?」と提案を受けました。
当時の私はまだ学生で社会経験もなく、他にやりたい事があったため話は断りましたが、特にそれで険悪になる事はなく、帰国後も頻繁に連絡をくれるなど、本当に良くしていただきました。
そして帰国後、KOPI BALIの素晴らしいコーヒーを飲んで「コーヒー好き」になった私は、日本で紅茶かコーヒーの選択肢があればコーヒーを選ぶようになりました。
ところが、日本で飲むコーヒーを明確に「不味い」と感じるようになっていました。
当時は原因がわからず、いわゆる高級コーヒーを提供する店でも色々な産地のコーヒーを飲んでみましたが、どれを飲んでも「KOPI BALIのコーヒーの方が美味しかったな...」というのが毎度の感想でした。
そしてある時、KOPI BALIも販売しているバリアラビカ神山を提供するカフェを発見し頼んでみましたが、やはり同じ感想でした。
コーヒーについて更に勉強して行く中で分かったことは、KOPI BALIのコーヒーがいかに特別であるかという事でした。
インドネシアの場合、豆のグレードは欠点豆の数のみで決まります。
豆の大きさや、実が大きく、熟していたかなどは関係ありません。
その為、最高等級のG1といえど、味にばらつきがありえます。
しかし、KOPI BALIでは、親会社であるPT.TILTA DJAJA社傘下がタンバカンコーヒー農場を保有しているという強みを活かし、KOPI BALI向けにはより実が大きく、熟している豆を厳選しています。
また、洗浄プロセスも他の農場とは大きく異なります。
タンバカンコーヒー農場では巨大なウォーターステーションを備え、フルウォッシュドという洗浄プロセスを採用しています。
このシステムは、バトゥール山に位置し、近くに巨大なバトゥール湖があるタンバカン農場であるからこそ可能となっています。
フルウォッシュドのコーヒーを作るためには非常に質の良い天然水が大量に必要となりますが、アフリカをはじめ大量の水を使う事が難しい地域では不可能な方法です。
その為、世界でタンバカンコーヒー農場と同規模のウォーターステーションを兼ね備えている施設は、コロンビアに一箇所、インドネシアに二箇所(タンバカン含む)しか存在しません。
世界で流通しているウォッシュドのほとんどはコーヒーチェリーを水で洗い、取り出した種を干すのみですが、タンバカンコーヒー農場では最終的な洗浄前に発酵槽で2~3日寝かせ、よりコーヒー豆を熟成させています。
「フル」ウォッシュドの名を冠したコーヒーをあまり目にする事がないのはその為です。
話が逸れてしまいましたが、そのような理由から同じバリアラビカ神山でも生産地が異なれば味が異なってしまうのは当然のことでした(無論焙煎度や保存状況などによっても異なります)。
そうした本当に特別で洗練されたコーヒーに慣れてしまっていた事こそ、私が美味しいと思えるコーヒーと出会えなかった理由でした。
こうしたKOPI BALI Om Kusumaの特別性を理解した上で、2023年9月に社長より再度日本市場進出の話を受けた際、喜んで引き受けることとなりました。
それからすぐに本社の理事会にて私の日本市場代表就任が全会一致で可決され、今に至ります。
ホームページの開設、実店舗をオープンする為の物件探し、輸入手続き、店舗の運営など、大変な事は色々とありましたが、妻をはじめとし本当に多くの方に支えられて販売に至る事ができました。
生豆の到着後1ヶ月足らずで東京、愛媛、兵庫にてKOPI BALIのコーヒーの素晴らしさを理解していただける方とご縁に恵まれ、正式に商品として販売していただいている事にも心より感謝申し上げます。
とても長くなってしまいましたが、KOPI BALI Om Kusumaのコーヒーに関心がある方にとって、これらのストーリーは重要な事であると思い、内容は省かず掲載致しました。
これからもKOPI BALI Om Kusuma Japanを何卒よろしくお願い申し上げます。
株式会社コピバリジャパン 代表取締役 川嶋大知
KOPI BALI Om Kusuma 本社長挨拶
私は1960年代に大韓民国で生まれました。
10代の頃に叔父であり、インドネシアのコーヒー会社で会長を務める、ロバート・リーの手伝いでコーヒー豆配達のお使いをしたこと。
これが今に繋がる全ての始まりでした。
このお使いのご褒美としてバリ島へ連れて行ってもらい、そこで初めて飲んだコーヒーが、バリアラビカコーヒーでした。
その後はしばらくコーヒーと深く関わる事はありませんでしたが、KBS(韓国放送公社)に入局して20年近く経った頃、コーヒーに関するドラマやドキュメンタリーの制作に携わる機会がありました。
そこでバリ島やイタリア、トルコで取材をする中で、「コーヒーについてもっと知りたい」と思うようになりました。
幸い私には人よりもコーヒーについてのめり込む事ができる「天運」があり、バリ島にいる叔父や叔母のもとでコーヒー種子から、収穫、生豆の乾燥発酵、焙煎、コーヒー抽出までを学ぶようになりました。
そして2013年、ロバート・リー会長により、タンバカン農場やメンガニ農場などの、自社が所有する農場で栽培されたコーヒー豆を、韓国で独占販売する権利を与えられ、韓国にてKOPI BALI Om Kusumaを設立しました。
それから10年経った今、日本の皆様にKOPI BALIが自信を持ってお勧めするコーヒー豆を販売できる事を心より嬉しく思います。
KOPI BALIをどうぞよろしくお願い致します。
KOPI BALI Om Kusumaの歴史
KOPI BALIの歴史は、在インドネシア華僑である故ロバート・リー前会長の祖父が1920年に設立したコーヒー会社「PT.Tilta Djaja」社に始まります。
その後3代目の故ロバート・リー前会長が、甥にあたるチョン・ボンソクにPT.Tilta Djaja社が販売するコーヒー製品の韓国での独占販売権を与え、PT.Tilta Djaja社の韓国支社として2013年にKOPI BALI Om Kusumaが設立されました。
Om Kusumaは故ロバート・リー会長のインドネシアでの名前で、現地では「コーヒーの王」として知られています。
その為、KOPI BALIでは故ロバート・リー会長に敬意を表し、「KOPI BALI Om Kusuma」の名前で運営をしております。
KOPI BALIのコーヒー豆について
KOPI BALIのグループ会社が所有する農場は、バリ島のバトゥール火山に位置し、その地域は現地では「神の山」と呼ばれていることから、これらの地域で生産されたコーヒーには「神山」のブランド名が付けられています。
また、タンバカン農場の大きな特徴は、精製にフルウォッシュドを採用している事です。
澱みなく潤沢な水を必要とするフルウォッシュド精製方法を可能とする精製所は世界に3か所しかなく、そのうちの一つがタンバカン農場です。
このフルウォッシュド精製方法によって、最高品質のコーヒーチェリーが最高のコーヒーへと仕上げられています。
KOPI BALIはグループ全体でこれまでに日本、韓国、台湾、オーストラリアやドイツ、イスラエルなど計20数ヵ国へコーヒー豆やインスタントコーヒーを輸出しておりました。
ここ日本へも、タンバカン農場が生産するバリアラビカ神山やトラジャコーヒーなどの生豆を主に大手商社や某コーヒーチェーンに販売してきましたが、KOPI BALIが販売するコーヒー豆は、自社用に確保した更に優れた豆を使用し、洗浄プロセスも通常日本向けにはウォッシュドを採用していますが、KOPI BALI向けにはフルウォッシュドプロセスが採用されています。
そのため、KOPI BALIの豆はAAAグレードから厳選したバリアラビカ神山や、当社基準でG1グレードをさらに上回る特級のトラジャゴールドといった日本市場には出回っていない品質のものとなっており、既に同じ名前のものを飲んだ事がある皆様にも、ぜひお試し頂きたく存じます。
KOPI BALIでは他にもガヨマウンテン、コピルアク、その他にもインスタントコーヒーなど数多く生産しておりますが、まずはこの2種類を主力として販売し、消費者の皆様に支持して頂けるようになれば全ての商品を取り扱う予定となっております。
繰り返しになりますが、KOPI BALI Om Kusumaのコーヒーは、優れた環境にて栽培されたコーヒー豆を、そこからさらに厳選し販売しております。
その為、お値段そのものは決して安いとは言えませんが、一度コーヒーを飲んでいただければその価値を十分に理解して頂けると自負しております。
KOPI BALIを今後とも何卒よろしくお願い致します。
株式会社コピバリジャパン 代表取締役 川嶋大知